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お稲荷さんの関東総本山にある狐穴

王子稲荷神社は関東の稲荷神社の総本山で、 “大晦日の夜に関八州のお稲荷さんの使い(狐)がお参りにきた。”という 由緒ある神社だ。

そこには「狐が住んでいた」という言い伝えがある「穴」が今も残っているのだが、 関八州のお稲荷さんの総本山に住む狐なのだから、やはりそれ相応の狐が住んでいたのだろうか?

王子稲荷神社

東京都 北区 岸町 1-12-26

近くに「王子神社」がありますが、お間違えないように。

左の写真が、関八州の稲荷神社の総本山である王子稲荷神社に今も残る狐穴である。

ここ王子稲荷神社の歴史はとても古く、西暦1060年の平安朝中頃には既に相当な社格を有していたのだとか。  京浜東北線以東を見渡せるする急勾配の坂の中腹に位置しており、その昔は絶景を堪能できたのだろう。 いまでも結構見晴らしが良い。

現在も辺りには若干の雑木林を残しているが、江戸時代などは杉の林が茂る、昼なお暗い狐が安住する土地だったらしい。 そういえば今でもそんな神秘的な雰囲気が感じられる。

王子稲荷神社では毎月の午の日には縁日が開かれており、 以前、ワタシが近くに住んでいたときには、2月の午の日のお祭りはとても賑やかで、 境内では火防(ひぶせ)守護の凧守(凧は火事を防ぐという信仰があった)が売られたり、狐に扮した人が舞う舞台が厳粛に行われていた。

しかしなんといっても、王子稲荷神社の最高のイベントは毎年大晦日の深夜に行われる「狐の行列」だろう。

“大晦日の夜に関八州の狐たちはまず近隣の「装束稲荷神社」に立ち寄り装束を調え、その後、 王子稲荷神社にお参りに行った。” という言い伝えにのっとり、狐のお面を被った参加者たちがまず装束稲荷神社に集まり、そこから王子稲荷神社まで、お囃子と共に練り歩くというイベントなのだ。  (しかし、ワタシはこの地に住んでいたことがあるにもかかわらず、残念ながらまだ参加したことがないのだが。)

かってまだ人間社会と妖怪変化の社会とがそれほど隔たれていなかったころには、 大晦日の夜に狐たちが王子稲荷神社をお参りする際の「狐火」が見えたらしく、農民たちはそのその時の狐火の多少によって 翌年の作物の豊凶を占ったのだとか。 そういう感覚って今後も残しておきたいなぁ。

こんな土地柄なので、狐にまつわる話しもたくさん残されている。 中でも有名なのが、落語のネタの「王子の狐」だろう。 “女性に化けた狐を逆に人間が騙し、卵焼きの代金を狐に肩代わりさせて食い逃げした。” という話しだが、この食い逃げした「扇屋」というお店が、なんと今でも残っているのだ!

もしかしたら、写真の狐穴にはそのときの狐の子孫がまだ住んでいるのかもしれない。



【王子稲荷神社】 
JR京浜東北線/東京メトロ南北線 王子駅下車 10分
森下通り商店街を北に向って進んでください。「いなり幼稚園」は王子稲荷神社の中にあります。 近くに「王子神社」がありますが、この穴があるのは
「王子稲荷神社」です。お間違えないように。

地元の名産品

【卵焼 扇屋】 落語「王子の狐」の舞台です。大きくて旨みタップリの卵焼き。

【久寿餅 石鍋商店】 明治20年創業。木製の樽でジックリと発酵させた昔ながらのくずもち。

【焼きとん 串の介】 最近「やきとん屋」は増えてきましたが、ガツンとくるホンモノの「豚の軟骨」を喰うなら、絶対にココ。

【おでん 平澤かまぼこ店】 おでんを食べながらお酒を立ち飲みできるお店。練り物が絶品。最近とても有名になってきた。

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