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新郷土料理探検

からし焼き(東京都 東十条)

神奈川-東京-埼玉と走りぬける京浜東北線において、秋葉原駅から赤羽駅あたりまでの区間は、その路線の東側と 西側とで大きく趣が異なっている。

西側は神社や仏閣、江戸時代の大名屋敷跡や富裕商人の隠居屋敷跡などがある高台で、 東側は庶民の居住区もしくは江戸時代の治水工事が完了するまでは湿地帯だった場所だ。 当然文化も異なるし、うろつくときのポイントも異なる。

今回紹介するのは今もって昭和庶民の匂いが残る東十条駅の東側で今も受け継がれる超マイナーグルメ「からし焼き」だ。

とん八

東京都北区東十条3-17-9
03-3914-1208

実家がこの近辺なので、このあたりは少年時代よく遊びに来た場所であり、さらに30代後半、急に独身に舞い戻ったときもこの近辺に住んでいたのでよく飲み歩いていた場所だ。 しかしワタシはこれまで「からし焼き」を食べたことがなかったのだと思う。(もっぱら「焼きとん」派だったので。)

先日、ふとしたことからこの地を訪れ、昭和の香りが残る東十条の路地裏を独りで探索していたのだが、よく目に付く「からし焼き」の文字。 あれ、どんな料理だっけ? と頭をめぐらすも思い出せない。

後日ネットで調べてみると、からし焼き=東十条のB級グルメなのだとわかったのだが、その時はどんな料理かまったく想像できず、ものは試しと「からし焼き」の文字が目立つ場末の飲み屋のような店に入ってみた。

そこで出された「からし焼き」が左の写真だ。 一見すると煮込みのようだがかなり違う。 豚肉を炒め、それを取り出した同じ鍋で豆腐を炒め、豚肉を戻してタレを入れて煮込み、スライスしたネギとキュウリを添えた料理なのだが、その 味わいの深さには心から驚愕した。

特筆すべきは煮込んでいるときに入れる摩り下ろしニンニクの量がハンパではないこと。 そして粉唐辛子や生姜、秘伝のタレやスパイスなど、使っている調味料も多種多様だということ。 それらが見事に融合し合い、甘み・辛味・旨みによる立体的な味覚世界を構築しているのだ。

ちょっと大げさかもしれないが、ここ数年で食べたものの中で、一番ワタシを感動させてくれたと言えるかもしれない。 ご飯のおかずにしたら、おひつ1杯いけそうだ。 しかも大満足のボリュームだし、値段も実に庶民的なので、学生時代にこれを知っていたら、ワタシの身体は今以上に巨大になっていただろう。 

その日は、からし焼きをあてに昼間から独りで酎ハイを結構飲んだ。 こういうことはやはりオジサンになってからこそ似合ってもんだ。 実に気持ちが良かったなぁ。  今、ワタシの中では東十条がとっても熱い!!




【とん八】 東十条B級グルメ「からし焼き」はこの店が元祖らしい。日があるうちからここで「からし焼き」をあてに酎ハイをやるのはオジサン冥利に尽きる!

陳麻家 山椒が効いた本格的麻婆豆腐「陳麻飯」や坦々麺が魅力。チェーン店だが夜のツマミは東十条独自のもの。

【凄くいい感じの路地】 ワタシが幼少の頃(昭和30年代後半から40年代前半)の雰囲気をまだちゃん残している路地。普通の住宅街からディープゾーン東十条へと誘う路地なのだ。

【この辺の路地も良いですなぁ。】 雑多な頃の東十条の雰囲気がまだ残っている路地。散歩するだけでも楽しくなる。

【下十条運転区】 京浜東北線電車の留置用施設。古びた建物の感じが実に良い。壁はひび割れ、ガラスは所々割れ、屋根も抜けている箇所がある。このままの姿で残しておいて欲しい。

【ここからの線路の眺めは実に味がある】 撮鉄の人たちがほぼ毎日いる。線路は続くよどこまでも的な何かがここにはあるのだ。

【富士神社】 富士山信仰による小高い擬似富士山がある。お富士さんという縁日にはここからさらに十条駅を超えて出店が並ぶのだ。


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