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新郷土料理探検

前橋ソースカツ丼(群馬県 前橋市)

ソースカツ丼に関しては「高畠増太郎氏が早稲田に開いたヨーロッパ軒(現在は福井県で開業)が元祖」という説が主流ですが、ヨーロッパ軒のソースカツ丼が歴史的には一番古いものだとしても、現在全国に点在するソースカツ丼全てのルーツだというわけではありません。(詳しくは「ソースカツ丼のルーツ」を参照)
今回は前橋「西洋亭 市」のソースカツ丼を紹介しますが、この料理はヨーロッパ亭とはまったく違ったルーツを持っているのです。
西洋亭 市

群馬県前橋市千代田町2-12-12
TEL 027-235-6846
営業時間:昼 11:30〜3:00pm/夜 5:00〜0:00am

上毛電鉄 中央前橋駅近くの賑やかな商店街のはずれにある「西洋亭 市」は 創業が大正四年の老舗の洋食屋です。

モダンレトロという表現がピッタリ来る店内はとても居心地がよく、 長居ができそうな雰囲気も嬉しいです。もしワタシが地元に住んでいたら頻繁に通っているでしょう。

2006年の年末に、ここのソースカツ丼を食べるためだけに愛車を走らせこの地を初めて 訪れたのですが、偶然その日がお祭りだったため、 ご主人の気まぐれで普段より1時間早く夜の営業を始めていました。

営業時間を調べずに偶然その時間に訪れたワタシは、そ の夜の最初のお客となることができ、他のお客さんが来店するまでの間、 ソースカツ丼についてご主人とじっくり話しをする機会に恵まれたのを覚えています。

その時、伺った話では、「西洋亭 市」のソースカツ丼を創案したのは、現在の店主の祖母さんで、時代的には 戦中−戦後の時期らしいとのこと。

物が無い時代であり、メニューの卵とじカツ丼を調理しようにも卵が手に入らず、 なんとか別の方法でカツ丼を作れないかと試行錯誤した 結果、現在のソースカツ丼を創作したということです。

先に書いた ヨーロッパ軒のソースカツ丼 はドイツ料理を日本風にアレンジしたもので、 カツも複数の薄く細長い肉を用い、衣もいわゆる日本風カツ丼のそれとは違います。西洋亭 市のソースカツ丼のカツも叩いて伸ばされていますが一枚の肉で、衣は日本風の衣になっています。これら二つのカツ丼はどちらも個性的でどちらも独立したルーツを持つ料理だといえるでしょう。

西洋亭 市のソースカツ丼の特徴として、ワタシは独自のソースの味と香りをあげたいと想います。ご主人によれば、祖母さんが考案したソースを今も引き継いだこのソース の作りかたは門外不出で、他の料理人が厨房にいないときにご主人が一人で作っているとのことです。

実際に食べてみると、いわゆる本格的なウスターソース系ではなく、和の風味が感じられました。 その辺りを尋ねてみると、ミカンの皮(それも美味しいミカンでなければダメだそうです)や昆布など全部で12種類の秘伝の素材を使っているとだけ教えていただきました。 祖母さんの情熱が生んだ奇跡のソースと言えるでしょうねぇ。

今度は日帰りドライブではなく、泊りがけでジックリと酒を楽しんだシメとしてこのソースカツ丼を食べてみたいものです。



前橋ソースカツ丼マップ
全て事前に確認の上、来店されたし。
店によってはメニューの変更、閉店などの場合もあります。

洋食亭 市 前橋ソースカツ丼の元祖。
12種類の素材を使ったソースが絶品。

寿し割烹 桃の木 小型のカツを 三枚乗せた「ソースカツ丼定食」というメニューがあるらしい。

真心庵 そばひろ 「ソースかつ膳」というメニューがあるらしい。(サイトに「姫かつ膳」とあるのがコレかは不明)

太田食堂 (画面外側右方向) 09年12月10日の日本テレビ『おもいッきりDON!』で紹介されたとのこと。

そば処 大村 総社 「おそば屋さんのソースカツ丼」が前橋の豚肉料理NO.1を決める「T-1グランプリ」の初代グランプリに選ばれた。

大村 関根町店 中型のカツを二枚乗せた「おそば屋さんのソースカツ丼」というメニューがあるらしい。

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