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研究ノート

熱処理してない生醤油

日本の食卓に欠かすことができない調味料 醤油。  しかし、これまでワタシは醤油に対してのコダワリは無かったような気がする。 たまに気にするのは 「減塩」 とか 「薄口」 とかそんな程度だし、 色や塩分以外に、醤油にどんな種類があるのかすら、ほとんど知らなかった。

それが 醤油王国 に行き、ここではじめて、醤油の素晴らしさや奥の深さを知り、 その種類に大いにコダワルことになったのだ。

  諸君は「丸大豆醤油」とは何かをご存知かな。 「国産丸大豆醤油」がいかに貴重なものかをご存知かな。 そして「生しょうゆ」の神々しいまでの香りと味をご存知かな。

「丸大豆」とは丸い大豆じゃないのだ

高級醤油に表示されているのが「丸大豆」の文字。

  ワタシは “丸い粒の丸大豆という種類があって、 それで作られた醤油のことだ” と思っていたのだが、 これが大いなる間違いであると、醤油王国で教えてもらった。

「丸大豆醤油」とは大豆を丸ごと使った醤油という意味で、 じゃあ、それ以外どんな醤油があるのかと言えば、 「脱脂加工大豆」を使って作られたものだ。

脱脂加工大豆とはその名の通り、 脂肪分(大豆全体の約20%ほどを占める)をあらかじめ除いた大豆のことだ。

  取り除いた油はマーガリンやマヨネーズの原料に利用されたり、 ナタネ油と混ぜて食用油に加工される。

丸大豆醤油の方が、 当然、深い味わいと旨味があるのだが、 当然コストも高くなる。 そういう大人の事情で、 丸大豆醤油は全醤油の20%ほどしかないらしい。



「国産丸大豆醤油」は全醤油の0.2%以下


実は我が国の大豆の自給率はわずかに3%ほどしかなく、 97%は海外からの輸入大豆なのだとか。

しかも、その貴重な3%の国産大豆の大部分は “ある食品業界” に流れており、 醤油業界にはほとんど流れてこないので、 「国産丸大豆醤油」は全醤油の0.2%以下しかないのだそうだ!



「生しょうゆ」というものがある


醤油つくりの工程 において、絞ったあとに熱処理をし、 色や味わい・香りを深めると同時に、醤油菌を殺菌し発酵を止め保存が効くようにする。 

ところが、この熱処理をしない手法もあるのだ。

もともと醤油菌は非常に強い菌であるため、そのまま食すると、胃酸にも耐え、生きたまま腸に届くため、非常に身体に良いらしい。  また、熱処理しない生しょうゆは非常に香りがよく、まるで乳酸飲料のような味わいがするので、 醤油職人さんの間では昔から 「生が一番」 という風潮があったのだそうだ。

しかし、いくら美味しくて健康に良くても、日持ちがしないということで、JAS規格的には熱処理しない醤油には「醤油」という商品名を与えることができないらしい。

ところが、この「生しょうゆ」の美味しさを是非知ってもらいたいという一念で、 醤油王国を経営する弓削田醤油は「醤油という商品名を付けられなくても、これを商品にするぞぉ」という強い決意と熱い情熱のもと、 「生しょうゆ」を商品化しているのだ! (「生しょうゆ」のビンのラベルを見ると「生揚げ」という商品名となっている。)

この「生しょうゆ」、すごく、とてつもなくすごく美味い!!  先ほども書いたように、まるで乳酸菌のような香りと味わいが驚きものだ。  納豆にも、冷奴にも、刺身にも、そして、卵かけご飯にも最高にあう。 生しょうゆはまさに「醤油に対するパラダイムシフト」を引き起こしてくれる、醤油界の地動説なのだ。



「生しょうゆ」を使用するときには、注意事項が2つある。


1つは日持ちがしないので、開封前から冷蔵庫で保存すること。 それでも、1ヶ月ほどしか日持ちがしない。  生しょうゆを知ってしまってからというもの、ほぼ毎月、醤油王国へ、その日の朝に絞った生しょうゆを買いに行っている。
 
2つ目は、その使用方法だ。 生しょうゆは醤油菌が生きているので、煮込みなどの料理に使うと食材に作用をして、 逆に味を変えてしまうことがあり、煮込みなどの調理にはやはり熱加工をした醤油の方が良いようだ。 生しょうゆは「かけたり」「つけたり」するのに用いるべし。

興味を持った方は、是非一度、生しょうゆを体験して欲しい。



醤油に関する次世代ビジネスを考えた

ま、ワタシが考えたことなので、他の方もとっく昔から考えていることかもしれないが、 一応、ココ にそれを紹介しておく。

頭のよい方が将来これを実現してくれる日を心から待っている。 別にワタシにアイデア料を払う必要はないよ。