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研究ノート

牛丼屋ごとの七味唐辛子考

日本人にとって七味唐辛子はもっとも身近なスパイスの一つだろう。  ワタシは大のスパイスファンなので、以前から牛丼屋の店ごとに七味の成分が違っているのが 気になってならなかったのだ。  今回は、牛丼屋ごとの七味唐辛子について書いてみた。

七味唐辛子のレシピについて

七味唐辛子は、メーカーによって、その成分に大きな違いがあるのだ、 ということをまずは知っていただきたい。  というわけで、最初に 四大七味唐辛子店舗 のレシピを紹介する。

四大七味唐辛子店舗についてはいまさら説明するまでもないと思うが、

◆やげん堀(浅草 浅草寺)
◆七味屋本舗(京都 清水寺)
◆八幡屋礒五郎 (長野 善光寺)
◆大木唐からし店 (東日本橋)

の四店舗のことである。

各店舗がそれぞれ複数種類の七味唐辛子を製造しているのだが、 それぞれの店舗の代表的な七味唐辛子のレシピを表にしてみたので、ご確認あれ。


赤唐辛子
焙煎

赤唐辛子
乾燥

山椒

黒胡麻

白胡麻

芥子の実

麻の実

陳皮

生姜

紫蘇

青海苔
やげん堀        
七味屋本舗        
八幡屋礒五郎        
大木屋唐からし店        




主な牛丼屋の七味唐辛子を見てみる

松屋

今回の中では、最も赤唐辛子の割合が高く、黒ゴマの割合も高いように思えた。

これは松屋の味がまろやかであるため、七味によってインパクト感を高めることを目的としているためだろうか。

ハンバーグなどのコッテリした料理とも相性が良いレシピだと思う。
すき屋

黒胡麻と青海苔の割合が一番高く、香ばしく風味豊かな七味に仕上がっている。 

すき屋の味がシッカリしているため、七味にコクを求めての結果だと推測される。  

チーズ牛丼やマヨ牛丼など、コッテリした味のオリジナル牛丼との相性も良く、自社のメニューを考慮した一品となっている。

吉野家

陳皮・白ゴマ・赤唐辛子のバランスが絶妙で、実に完成度の高いものとなっている。

これまでの “七味=辛い” という常識を打ち破り、七味の持つ豊かな味わい深さを世間に証明した一品と言える。

この七味なら、これだけをご飯にかけても食べられそうだ。
なか卯

一見すると吉野家ブレンドに似ているが、味わいはまったく異なり、辛さを尖らせ、反面、香ばしさは控えめに調合されている。

ここは本来うどんのお店なので、このような調合にしたのであろう。

まさに“郷に入れば郷に従え”を貫いた七味と言える。