一人旅ネタ&散歩ネタを紹介|けさらんぱさらん|

●北千住で江戸から昭和の残り香を探る


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1.宿場町通りを歩く

江戸時代には品川宿、内藤新宿、板橋宿とともに「江戸四宿」と呼ばれた千住宿は、現在の荒川岸から千住大橋を超え、さらには小塚原まで続く 2.5km を超えるかなり長い宿場町だったようです。

今回は荒川と隅田川に囲まれた地区をぶらついてみたのですが、大きな川に囲まれていることもあり、第二次世界大戦の戦火も比較的免れたようで、かなり古い街並がまだ残っていましたよ♪

長円寺の「めめ」絵馬:「めやみ地蔵尊」に奉納された 目病み供養の絵馬です。「めめ絵馬」以外にも浮世絵風のものもありました。

魚籃観音像: 中国の「魚を扱う美女 神話」から派生したチャーミングなお姿ですが、 羅刹・毒龍・悪鬼の害を除く、頼もしい観音様なのです。

気になる石像: 長円寺境内の祠の中に奉納されていました。 徳の高い尼さんのようですねぇ。

大日如来像の台座に!: 主役の大日如来を食ってしまうぐらいのインパクト。 これは獅子なの?

横山家の蔵: 1855年に建築された元 紙問屋の住居で、 足立区の有形文化財になっている。中に入れないのが残念。

今も続く絵馬屋: 江戸中期から代々絵馬を描いていた吉田屋。 今でも30種類を超える絵馬を描いているらしい!

かどやの槍かけだんご: 昭和27年創業の老舗だが、 江戸時代から続く家が多いので、 老舗っぽく思えないのが、さすが北千住。

老舗のLサイズ衣服店: 「両国のLサイズ」は巨漢のボクにとっても驚きレベルなのですが、 北千住における「ふくよか」とはどのレベルなんだろう?

名倉医院: 1771年開業の接骨医で、 戦前は一日の患者数が6〜700人にまで及んだらしい。 黒板塀がかなりカッコイイ!

名倉医院の蔵: 古い建物に蔵は必須。 きっと中には名品・珍品が保存され、「つくも神」と 化したモノまであるはず。

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2.ちょっと路地に入ってみる

おでん種の店:独身男性にも嬉しい「おでんセット」も 販売しており、ボクの大好きな「ちくわぶ」も入っていました♪

猫雑貨専門店: 猫雑貨だけで一つの店舗が成立するのだから、 やはり猫は偉大なのですよ。 いかに猫に近づくかがボクの人生のテーマです♪

昭和8年創業の飴屋さん:黒飴、梅干飴、キナコ飴など 25種の手作り飴を販売していました。さすが北千住!

ラジオ体操発祥の地?:「千住本氷川神社」で発見。 調べてみると「ラジオ体操発祥の地」は 結構いろんなところにあるようですねぇ。

天婦羅は江戸の浪漫だ: 天婦羅には他の食品にはない「和洋折衷感」と「文明開化感」が ありますよね。

このオブジェは最高だ:喫茶店で発見した、ハイカラさんが乗っていたような自転車。この手の自転車でまだ現役のものってあるのかなぁ。

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3.再度、宿場町通りへ戻る

シャッター絵画が並ぶ:写真の店だけでなく、宿場町通りには絵画が描かれているシャッターが目立っていました。

草履がならぶ: ボクが幼少の頃には商店街には必ずあった草履屋ですが、 しかし今、草履のニーズってそんなにあるの?

店前に出すのが昭和流: 商品が店舗から路上にまであふれ出した感じのディスプレイが実に良いのです♪

ディープな飲食街: 宿場通りと直交する「毎日通り」の雑多な感じが最高! ここのバーに入ってみましたが、意外と客層が若くてビックリでした。

レトロな病院: 「宿場通り」の南端に直行する「きたろーど1010」で一番目立つのがこの病院。いやー素晴らしいの一言!

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4.「きたろーど1010」を超え本町センター通りを歩く

豆腐&お惣菜屋さん: 「本町センター道り」は商店街の色合いがより強くなり、老舗っぽい食材店が目立ちます。

外食チェーン店の走り: 浅草からスタートした、ヤキトリやうなぎなどのチェーン店「鮒忠」の北千住店。

固く閉ざされた赤門: 徳川秀忠、家光、家綱が参拝したらしい「千住の赤門寺」。通常は閉ざされているが、年越しとかには開くでしょうか。

口を開けた閻魔様: 1月と7月の15日・16日のみ公開されているらしいが偶然に見ることができた。胸の「日輪月輪マーク」に惹かれます♪

昭和初期築造の喫茶店: 本町センター通りから細〜い路地を行くと、質屋の蔵を利用した喫茶店を発見。

実に良い感じの洋食屋: 先の喫茶店の隣にある洋食屋さん。この路地は物凄く細いけど、雰囲気がめちゃくちゃ良いのです。

歯医者さん: こういう建物はずーっと残していって欲しい。現在、歯は悪くないですが、 一度治療に行ってみたい♪

良い感じの路地: 「PUB」と食堂と床屋が並ぶ路地。「傷だらけの天使」や「探偵物語」に 出てきそうな路地です♪

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5.やっちゃば跡を探索する

板看板が目立つ: 「本町センター通り」を超え、更に墨提通りを越えると、 かつての「やっちゃ場」の残り香を感じさせる通りになるのです。このあたりの変化が北千住の魅力の一つでもありますねぇ。

名人鯉の隠居: 佐可和鯉隠なる人が書いたお話らしい。サガワ・コイガクレとでも読むの?

やっちゃ場の街: 江戸時代になる前からこの地では川魚などの取引が行われていて、 江戸時代には「庶民の台所」として、 第二次世界大戦の戦火で焼けるまでとても賑やかな場所だったようです。

千住宿 歴史プチテラス: 上の写真の横山家の蔵を移して作られた歴史博物館。「お化け煙突」の写真もここに展示されていました。

お化け煙突: 大正15年に建てられ昭和39年に取り壊された下町のランドマーク。 見る位置によって煙突の数が変わることで超有名ですよね。

木の板に筆文字は良い: 旧日光街道が日光街道と交わる手前で発見。このあたりが、やっちゃ場の南端だったようです。

千住宿の酒合戦: 中屋六右衛門という人が還暦の正月に自宅で開催したらしい。 記録では“松勘という方が七升九合を呑んだ”らしいです♪

目が緑色!: 日光街道沿いにある稲荷神社の狛犬の目の色に感動。 身体が黒っぽいので実際にはもっとインパクトがあるんですよ!

普通に蔵があるのだ: こちらも日光街道沿いで発見。街の中で普通にこういうのが残っているのが嬉しいですよね。

京成本線の駅って最高: 駅ビルはお洒落なのに、昭和っぽい店も残っているのが素晴らしいです。 今度、京成本線探索をやってみたいなぁ。

気になるメニュー: 朝5時からやっているというのも惹かれますが、「うまい」の連発にやられてしまった。次は絶対チャレンジします♪

 

こんな感じで探索してきた北千住です。実はもうちょっと前に行った時には「日本のグランドキャバレーの雄」である「ハリウッド」もあったのですよ!

知り合いと二人で入ったのですが、入ると景気づけで太鼓をドーンと鳴らしてくれたり、凄い腕っこきのミュージシャンたちが生演奏をしていたり、隣についてくれた女性が妙に「大人」だったりと、かなり不思議な体験ができたのですが、残念なことに2018年12月30日で閉店してしまったようですねぇ。

昭和時代は必ずしも良いことばかりあった時代ではありませんでしたが(戦争もあったし、テロもあったし・・・)、それでも「庶民が活気づいていた時代」だったと思うのですよ。

まぁ、昔を懐かしむのはボクが年を取ったせいなんでしょうけど、昭和に少年時代から青春時代を過ごした身としては、新しい時代を受け入れながらも、昭和の良さは引きずっていきたいなぁと思っている次第ではありますねぇ。